問題の本質から人間を見つめる
ひとの気持は複雑だ。物事の捉え方も感じ方も人による。記憶も正確とは限らない。自分は自分を分かっているのか。自分のことだからこそわからないものもある。 人と人がトラブルになる。どちらが正しいか、どちらが間違っているか、二者択一とは限らない。何が事実で何が事実ではないのか。 弁護士はいつも考える、真実はなにか。そして弁護士は悩む、真実はわからない。 「仕方がないよ。弁護士は神様じゃないから」 「それが裁判なのだから」といって証拠に頼る。それが仕事なのだから。 それでも、寄り添うことはできる。「そうだね」「元気出そうね」 それでわかってくることがある。 それでしかわからないこともある。 だから弁護士は寄り添うしかないのだ。そうか、弁護士は自分のために寄り添うのかもしれない。