● 養育費の「新算定方式・新算定表」
― 日弁連が2016年11月に提案
日本では、毎年20万人以上の子どもが親の離婚を経験しているそうです。
子どもの多くが母子家庭で生活しており、子どもの貧困の一因として、養育費の問題があります。
2003年に裁判官らの研究会が発表した「現算定方式・現算定表」は、家庭裁判所も広く活用を呼び掛け、離婚調停で養育費を決める際の目安として、広く定着しています。
しかし、「現算定方式・現算定表」は、養育費を支払う側(多くの場合、父親)に有利に作られており、かつ、2003年以降の税率改正や景気変動も反映されていません。そのため、生活保護基準以下となる場合もあるという批判にさらされています。
そこで、日弁連では、「現算定方式・現算定表」を修正し、かつ、公租公課を税制に沿って見直ししました。その結果、約1・5倍に増えることになり、親子の経済格差は縮小します。
離婚調停においても、新算定方式による主張が増えています。新算定表には、現算定表の考え方のままで公租公課を税制に沿って見直した場合の養育費の金額も明示されています(表の右端の欄外の数字)。「新算定方式」の金額では高過ぎると抵抗がある場合には、この見直し金額で調整するという方法もあります。
養育費は、離れて暮らす親が自分と同じ生活水準を子どもに保障するため支払う義務のあるお金です。次世代をになう子どもが尊厳をもって生活していくため、離婚調停でのご参考になさってください。
詳しくは下記のページをご参照ください。
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