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目次

 弁護士の橋本祐樹です。
 本年6月末に、中島哲弁護士が本コラムにおいて「恵庭市の牧場における障害者虐待と、恵庭市の対応について(前編・後編)」と題して問題提起していた件について、恵庭市遠藤牧場事件【恵庭市「障害者虐待」隠ぺい事件】弁護団の一員として、進捗のご報告を致します。
(中島哲弁護士のコラムはこちら)
恵庭市の牧場における障害者虐待と、恵庭市の対応について(前編)
恵庭市の牧場における障害者虐待と、恵庭市の対応について(後編)

1 2023年8月24日 提訴

 恵庭市内の遠藤牧場において住み込みで働いていた3名の知的障害者が原告となり、牧場の経営をしていた元恵庭市議会議員・元同議会議長(故人)の妻と子、そして恵庭市を被告として、訴訟を提起しました。
 元議長の妻と子については、原告ら3名を劣悪な環境のもとで生活させ、休日もほとんどなく朝から晩まで働かせながら給料を支払わないという過酷な奴隷労働を強いていたばかりか、原告らの障害年金を搾取していたことについての責任を追及しています。
 恵庭市に対しては、遅くとも2017年1月末の段階で原告らが置かれている状況を把握していたにもかかわらず、障害者虐待防止法等の法令上の市町村の義務に反し、虐待調査を行おうとした相談支援事業所に対する調査妨害をし虐待隠蔽行為を行ったこと及び牧場主が元市議会議長であったことを忖度して敢えて虐待調査を行わず虐待を放置したことの責任を追及しています。

2 2023年11月28日 第1回口頭弁論期日

 札幌地方裁判所805号法廷で、第1回口頭弁論が開かれました。傍聴席はほぼ満席でした。
 元議長の妻と子は、答弁書を提出し、責任を争いました。
 恵庭市は、牧場を訪問した際の調査や聞き取りから虐待のサインにあたる項目に該当しなかったので虐待の認識も虐待可能性の認識もがなかった、元議長らが「いわば里親」で原告らが「『家事使用人』と表するのが妥当である」から使用者虐待ではない、などと主張して責任を争っています。

3 2024年1月30日 第2回口頭弁論期日

 第2回口頭弁論期日は、2024年1月30日(火)13時30分から札幌地方裁判所805号法廷で行われます。
 恵庭市側から、原告側が提出を求めた恵庭市内部の調査委員会の資料などが提出されるかどうか、という点がポイントです。

 ここまでお読みいただいた方には、どんな主張がなされているのか、関心を持たれているかと思います。
 私ども弁護団は、公共訴訟特化型クラウドファンディングサイト「CALL4」にケースページを開設し、詳しい情報を発信し、また寄附を募っています。
 (CALL4の恵庭市「障害者虐待」隠ぺい事件のケースページはこちら

 以下のページで原告らの主張、恵庭市の主張を見ることができますので、ご覧下さい。 
 https://www.call4.jp/search.php?type=material&run=true&items_id_PAL[]=match+comp&items_id=I0000124

 訴訟は2024年に山場を迎えます。
 多くの方々に関心を持っていただければと思っています。

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