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 弁護士の内田信也です。
 
 新型コロナウィルスをめぐっては、たくさんの専門家や評論家がいろんなことを論じておりました。それにしても、最大の予防策が、手を洗うことと人から離れること、この二つなんですね。科学が進歩して何もかもが難しくなっているようにみえる現代、そのシンプルさに感動します。同じように、ウイルスは打倒、撲滅の対象ではなく、共存、共生していかなくてはならない仲間なのだという視点も新鮮でした。「文明は感染症のゆりかご」だというのです(山本太郎・長崎大熱帯医学研究所教授)。
 一方、どうも私たちは、「とにかく早く、わかりたい」、「自分の考えが正しいと思いたい」という傾向が強いですね。そのため、過激な意見に踊らされ、デマの拡散に加担してしまうといった愚かなことを繰り返してきたのが人間の歴史でした。しかし、世の中には、そう簡単にわからないことも多いのです。そもそも深遠な問題はすぐに分かるはずがない。分かったつもりにならず、この分からないという状況に耐え、悩む力こそか大切である・・・と、作家で精神科医の帚木蓬生さんが新聞のインタビューで語っていました。「手頃な答えに飛びつかず、分からなさ、不思議さに耐え、中ぶらりんな状態に踏みとどまる能力。それによって知性が研ぎ澄まされる。」というのです。ウーム、これは実に奥が深い。子どものことを考え、子どもと向き合うときにも参考になります。「性急に事実や理由を求めずに、不可思議さや疑念を持ち続けることによって、人と人の生身の対話が可能になる。」のです。それをやさしくいうと、「急がず、焦らず、耐えていく」・・・この「耐えていく」というのが「肝」、「子育ての神髄」です。そうすれば、どんな子どもでもちゃんと育っていくんです。きっと・・・。こんな時代だからこそ、しっかり耐えて見守りましょう。

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